個人が40歳定年を真面目に考えるべき理由

今週のメルマガ前半部の紹介です。
先日、東大・柳川教授の人生100年時代におけるキャリア論が日経サイトに掲載され、大きな反響を呼びました。氏が以前から提唱されている“40歳定年制”が主なテーマですね。

【参考リンク】日本人に40歳定年の選択肢を

ただ、どうも今の仕事に大変満足しておられるリア充なオジサマ方の心の琴線に触れてしまったらしく、「40歳で定年退職させられるなんてイヤだ!」的な反論も少なからず上がっている様子。というわけで、40歳定年制度に賛同する筆者がいくつかフォローしてみたいと思います。


40歳定年なんて言葉はきれいさっぱり忘れてOKな人たち

本文を読めばわかるように40歳定年制度なるものは個人で意識して取り組む姿勢の一つであって、40代になったら強制的に退職させられるような仕組みの導入をすすめているわけではありません。やった方が人生100年時代、長い目で見れば幸せですよ、という提言であって、現状に満足しててやりたくないという人はムリにやらなくてもいいものです。

では40歳定年なんて気にしなくてよい人とはどんな人でしょうか?筆者の考えではこんな人が当てはまります。

1.部長以上に出世している

一般的に幹部候補選抜というのは課長昇格のことを言いますが、課長なんて中間管理職の一番下であって苦労ばっかりで年収も権限も大したことありません。私立の高校大学なんか出て課長ぽっきりで終わったりなんかしたら親も泣くでしょう。というわけで部長以上に出世できている人ならトントンというところでしょうか。

2.年収一千万円を超えている

もちろんポストがすべてではありません。専門職として高給貰っている人はそれでOKです。日本は終身雇用ベースなので単年度当たりで比較するとどうしても年俸制の外資などより低くなってしまいますが、最近だと中国企業の管理職で2千万超の人は普通にいますから、先進国のホワイトカラーとして最低一千万円は貰ってないとかっこつかないですね。

3.今の仕事が天職である

定年後の再雇用まで含めると、既にキャリア65歳時代が到来しています。でもそう遠くない将来、恐らく年金支給開始年齢は少なくとも70歳まで引き上げられ、多くの人はそれまで第一線で働かねばならない時代が到来するはずです。

現在、健康寿命(健康に日常生活が送れる年齢)は男性で70.42歳。つまり、健康に動ける人生のほぼすべてを仕事に捧げねばならない時代がくるということです。もう“第二の人生”とか“老後”なんて言葉は忘れてください。そんなものは幻想です。仕事=人生であり、人生で最長の時間を過ごす場所は職場、同僚や上司はもう第二の家族みたいなもんですね。最後は席に座ったまま真っ白に燃え尽きてるのを同僚に発見される、なんてことも十分ありえます。

というわけで「就活の時は何も考えてませんでしたが、たまたま入った会社で与えられた仕事をヤルうちに天職に巡り合いました。ここで死んでも本望です」って人はそれでいいんじゃないでしょうか。

4.自分が70歳になるまで今の会社は盤石に違いない

そして最も重要なのがこれです。会社のために与えられる仕事を一生懸命こなすのは素晴らしいことではありますが、そうやってなれるのはあくまで「その会社にとって都合の良い人材」です。あちこち転勤していろんな社内事情に精通し上級管理職の学歴とか卒年次も覚えてくれている便利な人材ですが、必ずしも転職市場で同じだけ評価されるとは限りません。

というか、転職を意識せずにずっと一社でやってきた人というのは結構厳しいと思います。もし50歳あたりでリストラされたら相当深刻なことになるでしょう。あのフジテレビだって早期退職募集をやる時代ですが、幸運にも「うちは20年後も絶対安泰」と言い切れる人はキャリアの棚卸なんて考える必要はないでしょう。

というわけで、筆者はほとんどお目にかかったことないですけど上記のうち最低3つ以上満たせているという人は、どうぞ40歳定年なんてキーワードは忘れて充実した日々の業務を楽しんでくださいね。







以降、
40歳定年とは実はもっとも低リスクな流動化対策である
〇〇歳定年はどんどん早期化する





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Q:「将来、文系大学卒の学歴に意味はあるんでしょうか?」
→A:「文系、なかでも私学文系は避けた方が無難でしょう」



Q:「〇〇大学卒は学歴として評価されますか?」
→A:「問題ありません」







雇用ニュースの深層

東大生の注目する企業を見れば人事制度の未来も分かる

自国民のエリートすら囲い込めないのに世界のエリートなんて採れるわけないでしょう。


朝日新聞、異例の労組批判

もともと非正規雇用なんて相手にしてなかった連合ですが、メディアに祭り上げられるうちに「非正規雇用労働者と連帯します」とか心にもないことを言わされ始めた経緯があります。


博士が増えたのに雇えない人事制度が問題

問題はいくら大学院を充実させても博士を採用しようとしない企業側にあります。



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なんで大企業の方が残業多いの?と思った時に読む話

今週のメルマガ前半部の紹介です。
労働に関する非常に優れた論考を紹介したいと思います。

【参考リンク】割増率が高い企業ほど長時間残業の実態

「残業手当は残業を抑制しない」「日本の長時間残業は雇用の調整弁」「大企業ほど長時間残業から逃げられない」等、雇用問題を理解する上でいろいろと示唆に富む内容です。

ところで、労組がしっかり労使交渉するような大企業ほど、なぜそうでない企業より残業時間が長くなるんでしょうか。働き方改革のあるべき方向性を理解する上でも、また個人や組織で生産性を上げるためにも、残業が増えるメカニズムは知っておくべきでしょう。

残業が多くなるメカニズム

日本においては、労使が協定を結ぶことで月45時間・年360時間までの残業が認められます(三六協定)。ただ、特別条項を取り決めることで、上記の上限を超えて残業することも可能となります。事実上、日本には残業の上限が無いと言われるのはこの特別条項が理由ですね。

上記記事中の図を見ると、従業員10人未満の会社でこの条項があるのは35.7%ですが、従業員300人以上の企業では実に96.1%に存在することがわかります。要するに「大手ほどいっぱい残業できるような手続きを労使で行っている」ということです。

理由は大手ほど終身雇用の維持に労使が熱心だからです。繁忙期にも現在の人員数で対応できる体制を作っておくことで会社の利益を最大化し、同時に新規採用を抑えて今いる従業員の雇用を定年まで守れるためです。中小企業でも特別条項結ぶ企業はありますが、実際問題として月80時間とか残業させるとすぐに辞められます。そうまでして会社に滅私奉公するメリットなんてないですから。

では、なぜいっぱい残業できる仕組みを導入している大企業ほど、実際に残業が多くなるのでしょうか。それは、ホワイトカラーの生産性は時間に比例しないからです。

たとえば、労使で特別条項付きの三六協定結んで月130時間まで残業できるようにしているA社と、残業そのものが想定せず基本給しか払わないB社があって、両方とも経営側は人件費として50万円払うとします(社保は考慮せず)。

恐らくA社は基本給25万円程度に抑え、残りは残業手当として残しておくはずです。一方のB社は最初から基本給として50万円を支給することになります。

さて、実際の現場では何が起こるでしょう。B社の従業員はとにかく無駄な打ち合わせとか意味の無い仕事を省いて定時に退社することを目指して一致団結するでしょう。実際、筆者はそういう中小企業を何社も知っています。

一方、A社では誰も無駄を省こうなんて思わないでしょう。だって残業しないと低い基本給をカバーできませんから。早く帰った人間ほど損をして、月150時間とか残業した人間にご褒美をあげるルールで仕事してるようなもんですから。これが「特別条項作っていっぱい残業できる体制を作っている大企業ほど、実際にいっぱい残業している」理由ですね。

ここから得られる教訓は「世の中にただ飯はない」ということです。すげえ!席に残ってれば残ってる分いくらでもお金貰えるじゃん!って思って残業しまくっても、基本給やらボーナスが抑えられる形で結局それを負担しているのは自分自身というわけです。ぜんぜん得してませんから。いや、一度しかない貴重な人生を浪費しているという点で明らかに損してますね。

いまでもたまに「残業手当こそが長時間残業を抑制する」っていう労働弁護士の主張を信じてるおめでたい人がいますけど、あれって未払い残業代とかを企業から引っ張るビジネスモデルのために言ってるポジショントークですから。実際は「いっぱい残業して残業代取り戻さないとやっていけない」状態に追い込まれていることにそろそろ気づきましょうね。






以降、
生産性の高い人材になりたいけど残業代も取り戻したい人へ
管理職としてチームの残業を抑制するテクニック






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Q:「職務型の働き方で社員教育はどう変わりますか?」
→A:「横一列から大学方式ですね」



Q:「氷河期世代は無かったことにされるんでしょうか?」
→A:「少子化のおかげで二度と就職氷河期なんて来ないから、あの時代のことはきれいさっぱり忘れよう、って人は実際多いです」







雇用ニュースの深層


・何歳からでも挑戦できる、それが人生100年時代の最大のメリット

一世を風靡したアーティストってピークアウトした後はだいたいプロデュースする側に回ったり往年のファン向けにカウントダウンライブやったりでしこしこ稼ぐもんですが、大江千里は一味違います。筆者は氏こそ人生100年時代のロールモデルだと考えます。


・一足先に非正規への手当要求に動く郵政労組

時給をちょこっと引き上げるよりも“同一労働同一賃金”の旗を掲げる方が労働力確保には有効でしょう。たとえその旗がパチモンであっても。


・「“有期雇用”だから不正に手を染めた」は本当か?

正社員と同じく、問題は既存ポストが守られ過ぎで任期付き雇用のエグジットが少ない点でしょう。






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『君たちはどう生きるか』をキャリアデザイン的に解釈する

今週のメルマガ前半部の紹介です。昨年後半、ベストセラーとなった一冊の本があります。








100万部を超えNHKでも特集が組まれたほど話題となったので、名前くらいは耳にしたという人も少なくないはず。元々は1930年代に書かれた児童向けの教育書を漫画化した本書ですが、21世紀の今も生き方に悩む人間は多いということでしょう。

実は「どう生きるか」というのは、「どう働くか」ということと表裏一体のテーマでもあります。「君たちはどう働くか」という観点から本書を読み解くと、そこには意外な風景が見えてきます。

書評「君たちはどう生きるか」

父親を亡くし、母親と二人で暮らす主人公のコペル君にとって、近所に暮らす叔父さんは頼れる存在です。日々の暮らしの中で様々な経験をし、時に悩みや疑問にぶつかるコペル君ですが、ある日、叔父さんから一冊のノートを手渡されます。そこにはコペル君が経験したこと、感じたことに対する叔父さんのメッセージが書き込まれていました。

読者はコペル君の目を通して、彼に起きた出来事とそれに対する叔父さんのメッセージを追体験することになります。

メッセージというのは、大人なら誰でも常識として知っているようなささいなことで、たとえば以下のようなものです(解説文は筆者の要約)。

ものの見方について

(デパートの屋上から道行く人を眺め、自身がまるで分子の一つであるかのように実感した主人公に対し)こどもは自分が世界の中心だと考えるものだが、実は世界に中心などはなく相対的なものだ。大人になっても自分に都合の良いことだけを見聞きせず、損特に関わらず正しく判断する視点を持つことはとても重要だ。

真実の経験について

(級友が教室でいじめっ子にいじめをやめさせた一件を目にして強く心を揺さぶられた主人公に対し)他人の目に立派に見えるよう心がけるだけでは本当に立派な人間にはなれない。人にどう見られるかだけを気にして、本当の自分がどんなものかというのがお留守になってしまっては意味がない。自分が心から感じたことや、しみじみと心を動かされたことをくれぐれも大切にしなくてはいけない。

本当の発見とはどんなものか

いろいろな学問は、人類の今までの経験をひとまとめにしたものと言っていい。そういう経験を前の時代から受け継いで、その上でまた新しい経験を積んできたから人類は進歩してくることができたのだ。偉大な発見がしたかったら何よりもまずモリモリ勉強して、今日の学問の頂上にのぼりきってしまう必要がある。そして、その頂上で仕事をしなさい。

人間の悩みと、過ちと、偉大さとについて

(友人らを裏切ってしまったことを悔いる主人公に対し)痛みで体の異常を知るように、人は悩みや苦しみを通じて本来の人間がどういうものであるかを知ることができる。過ちを犯してしまったことを心苦しく感じるのは、正しい道に従って歩いていく力があるからだ。


“メッセージ”と言っても説教くささとか「〇〇すべし」みたいな必勝法めいた処世訓はゼロです。本書に一貫しているのは、とにかく経験すること、その中で何事かに気づき、あとは自分の頭で考え抜くことですね。

昔の偉人や聖人の言葉は知っていても、それを血肉に出来ている人は多くはないでしょう。そうした言葉が本来は人間の頭の中から生み出されたなまものであり、自身の経験や気づきを通じて理解して初めて生きた知識になるのだというのが根底に流れるメッセージだと筆者は考えます。

十代の若者はもちろん、子どものいる親世代、そして「第二のキャリア」を検討中の40代以降にも幅広く薦めたい一冊です。







以降、
「君たちはどう働くか」
なぜ今「君たちはどう生きるか」が必要とされているのか








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Q:「『出来ない人』のことはエリートにはわからない?」
→A:「わからないんじゃなくてわかる気が無いんでしょう」



Q:「突然の地方転勤は会社からのメッセージ?」
→A:「会社からのメッセージかどうかを見分けるには〇〇を見てください」








雇用ニュースの深層



銀行員に予想以上にギラギラしてる人が多かった件

出世できないなら辞めてやる、みたいな元気な人って意外にメガバンクに多かったんですね。



日本人の賃金がしょぼいワケ

アベノミクスだなんだと言っても労使の動きを見れば真実はわかります。



賃上げ要請と働き方改革は両立しない

最後はどっちかギブアップすることになるでしょう。





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解雇規制が緩和されると困る人たち

先日、解雇規制緩和に対する非常に分かりやすい論評を読んだので改めて紹介しておこう。

【参考リンク】なぜ日本で「解雇規制の緩和」が進まない? 倉重弁護士「硬直した議論はもうやめよう」

ポイントは、筆者が常々言っているように例えば一年分の基本給を支払うことで解雇が可能となるような金銭解雇ルールは、労働者の過半数を占める中小企業の従業員にとっては事実上の規制強化だという点だ。従来そんなものなしに「あのさあ、今月でクビだから」とか言われて数万円でクビになることも珍しくなかった中小の従業員は、これでおいそれとクビを切られなくなる。

一方で、そうなってしまうと困る人たちも存在する。まずは、一般的に早期退職募集で2年分以上の年収が退職金に上乗せ支給される大企業の正社員(=連合)がそうだ。そういう大企業正社員にとっては「たかが年収1年分程度のはした金でクビになる金銭解雇ルール」なんて悪夢でしかない。ちなみに筆者が知る限り最高の早期退職募集案件は天下の朝日新聞社の「年収の5割相当を10年間支給」というもの。もちろん、朝日新聞は社をあげて解雇規制緩和には否定的なスタンスだ(笑)

【参考リンク】早期退職で年収の半分を10年間支給 朝日新聞の制度にネットは「うらやまし~」

くわえて、クビにする従業員にまとまった金額を払わねばならなくなる中小企業の経営者も、金銭解雇ルールには猛反対だ。

そして、意外な人たちも反対している。それは、主に労働者と仕事をする労働弁護士だ。この人たちは解雇されたり不当な扱いを受けた労働者と組んで、会社からお金を引っ張るというビジネスモデルで稼いでいる。それ自体どうこう言うつもりはないが、彼らは金銭解雇ルールが実現してしまうと貴重な飯の種を失うことになる。まして労基法に金銭解雇が明記され「十分な金額が払われずにクビにされました」と労働者が労基署に駆け込むだけで労基署が摘発に動けるようになってしまったら間違いなく仕事激減だろう。だから彼らはせっせと情報弱者の啓蒙活動に励むことになる。


【参考リンク】「お金さえ払えばクビにできるようになる」 連合や弁護士らが「解雇の金銭解決制度」の危険性を指摘

あのさあ、手切れ金が年収10年分って、それ朝日新聞でしょ。中小でそんな払う会社なんてあるわけないでしょ(苦笑)
リベラル面して、社会的に立場の弱い中小企業労働者の保護に反対するんじゃないよ。

というわけで、こと解雇規制緩和問題については普段あまりお付き合いのない、というかむしろ仲の悪い3者がタッグを組んでいる状態だ。

中小経営者「使えない社員クビにするのに1年分の基本給とか笑わせんじゃないよ」
連合   「中小企業の人たちと同じ扱いなんて冗談だろう、てか頑張ってマトモな会社入らなかった奴らの自己責任」
労働弁護士「勝手にオレの仕事無くすんじゃないよ」


それにしても、住んでる世界も価値観もてんでバラバラな上記3者ががっちり握手してるわけだから、おカネの力ってすごいね。おカネに比べたらイデオロギーなんてゴミみたいなもんだ(笑)


なぜ経団連は副業解禁に反対してるの?と思った時に読む話

今週のメルマガ前半部の紹介です。
先日、榊原経団連会長が「副業は推奨できかねる」という趣旨の発言をしてちょっとした話題となりました。

【参考リンク】経団連会長「副業推奨できない」に批判殺到

今はネットやスマホを使えば場所や時間にとらわれず柔軟に働ける時代です。また、人口減社会の到来で「猫の手も借りたいほどの人手不足」状態でもあります。会社の中で一日中匿名でしこしこtwitterやってるような居場所の無い人達が、その時間をマネタイズできるようになれば、本人にとっても社会にとっても良いことだらけのはず。

なのになぜ経団連としては副業に渋い顔をするのでしょうか。実は副業というのは、日本型雇用の本質にかかわる微妙なテーマだったりします。キャリアにおける位置づけも含めつつ、今回は副業についてまとめておきましょう。


終身雇用は“一意専心”が超大前提

日本独自の賃金システムである職能給は賃金が職務ではなく能力(=年功)に結びついているため業務範囲がとても曖昧で、マネジメントしていくには「24時間365日、全員で同じ目標に対して一意専心、全力で取り組んでいく姿勢」が絶対不可欠です。

と書くといまいちピンとこない人も多いでしょうから、たとえば大部屋で20人くらい机並べて仕事してる光景を想像してください。上からポンポンと仕事という名のボールがおちてきますが、もちろんそれを誰が拾うべきなのかはあらかじめ決まってはいません。そういう場合に必要なのは、誰の担当かわからないような仕事を「オレがやらなきゃ誰がやる!」と無条件で積極的に取りに行く姿勢です。「オレがやらなきゃ誰かやるだろう」って考えてる連中はいないことが大前提なわけです。

同様のことは日本企業名物の残業や転勤にも言えますね。雇用調整を人員増減ではなく残業でこなす以上、繁忙期には徹夜くらいサクッとこなしてもらわないと会社は回りません。マイホーム購入直後に「欠員が出たから来月から北海道転勤してね」と言われても笑顔で「わかりました」と言える人材でなければ終身雇用は担保できません。

そういう環境の中で「18時から別の会社でバイトしている人」が許容されうるかと言えば、現実的には相当厳しいのではないかと筆者も思います。「誰が取るべきかわからないボール」が近くに落ちてきたときに、「18時から副業あるから見て見ぬふりをしよう」という人が増えれば、会社の生産性はダダ下がりでしょう。「副業の都合があるので転勤できません」とゴネる人が増えれば、終身雇用そのものが維持できなくなるでしょう。

というわけで「給料増やせないのは申し訳ないけれども、おいそれと副業なんて推奨できんわい」という経団連の姿勢そのものは(終身雇用の維持を前提とするなら)それなりに合理的だということです。おそらく政府にせっつかれる形で最低限のガイドラインくらいは出すでしょうが、いわゆる“総合職”という形で上記のような一意専心ぶりを要求されるホワイトカラー層にはなかなか浸透しないだろうと筆者はみています。






以降、
実は組織としても無視できない副業のメリット
個人が副業を始めるべきタイミング








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Q:「転職後に前職に出戻るのはアリ?」
→A:「アリですが飛び出した理由が消化できたかどうかチェックしましょう」



Q:「『頑張れば希望の部署に異動させてやる』はどこまで信じていい?」
→A:「実現確立でいうとせいぜい数%といったところでしょう」








雇用ニュースの深層

・想定以上の速度でAIによる置き換えが進んでいる件

将来的には、ものすごい専門性を持った人材とアナログ色の強い職に二極化する様子がぼんやり見えてきた感がありますね。


・変わる学歴のモノサシ

そうなると中途半端な学歴なんていらない時代になるわけです。ポテンシャル採用(笑)なんて笑い話になるでしょう。

・リベラルが主張するヤバい政策を実行したらどうなるか、体を張って実行してみせてくれている韓国

悪の大企業をやっつけようとして中小零細企業が窮地に陥る中、サムスンは過去最高益を更新中です。






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若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来
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城繁幸
コンサルタント及び執筆。 仕事紹介と日々の雑感。 個別の連絡は以下まで。
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