「残業代が欲しいから残業します」という人を減らすためのシンプルな方法

今週のメルマガの前半部の紹介です。先日、ネットで以下のアンケート結果が話題となりました。

【参考リンク】1万人に聞いた「残業する理由」、1位は「残業代がほしいから」

この結果からは「悪徳経営者に鎖につながれたような状態で長時間労働させられる憐れな労働者」なるステレオタイプとはだいぶ異なる印象を受けますね。なぜ日本人は残業せざるを得ないのか。そして、どこをどう変えれば残業依存体質は変革できるのか。それは現在議論中の働き方改革とも密接につながったテーマでもあります。

キャリアを考える上で非常に重要なテーマなので、今回は深く掘り下げておきましょう。

 残業せざるを得ない日本人

なぜ日本人は残業せざるを得ないのか。それは単純に、基本給やボーナスが低く抑えられているためです。ではなぜ基本給やボーナスを低く抑えねばならないのか。それは、時給で払わないといけないからです。

販売員や飲食店の人は実際に働いた時間に応じて成果があがるので、時間に応じて時給で払って問題ありません。だからこういう案件は実際に払うべきです。

ヤマト、巨額の未払い残業代 7.6万人調べ支給へ

ところがホワイトカラーの場合は少々話が違います。ホワイトカラーの成果は机に座っていた時間に応じて上がるわけではなく、だいたい一人当たりの人件費予算はあらかじめ決まっています。にもかかわらず「とにかく働いた分だけ時給で払え」と強制すると、基本給や成果分が抑えられ残業手当にまわり、トータルで帳じりが合うように賃金が組まれることになります。

たとえば、職場で大きなハムの塊を分配する姿を想像してください。半分くらいを(みんなの基本給やボーナスとして)取り分けて、残りの半分を「一時間残業するごとにスライス一枚配ります」というルールで分けたらどうなるでしょうか。当たり前ですが、席に長く残っていた人がトクをし、早く帰った人が損をします。元を取るには、職場の平均残業時間を越えて残業するしかありません。ではみんなで頑張って遅くまで席に残ったら?別にハムの総量が増えるわけではないので、どんどん極薄スライスになるだけの話です。

時給で払うため、基本給等が低く抑えられている→残業で取り返すしかない→みんなそうするとますます基本給等が昇給しにくくなる→生産性度外視で、ますます残業に精を出す

というスパイラルは大なり小なりどこの職場でも見られるものです。はっきり言って人生の無駄ですね。また、これは日本人の労働生産性が低い原因でもあります。ハムの総量を増やす工夫ではなく、薄くスライスすることに血道を上げているのだから、当然ですね。

働き方改革を巡っては、経済同友会は「残業上限ではなく割増し手当を引き上げるべき」と提言していますが、もっと基本給などの部分を減らして時間外手当のウェイトを増やすだけなので、単に「減った分を取り返さなきゃ」と考えた労働者の残業が増えるだけの話でしょう。

では、残業を減らし、ついでに生産性も向上させるには何をどう変えるべきでしょうか。答えは実にシンプルで、ハムをスライスせずに「はい、これ、君の分」といってブロック単位で配分してしまえばいいんです。要は時間ではなく成果を評価基準にすることですね。

そうすれば、誰も残業なんてしようとは思いません。もっとハムの欲しい人は、頭を使ってハムの総量が増える工夫をするでしょう。それこそ、本来のホワイトカラーがすべきことです。「オレさあ、先月150時間も残業しちゃったよ」と自慢するのはホワイトカラーでもブルーカラーでもなく単なる“おつむスッカラカラー”です。

「でも、成果が挙げられなかったら賃下げになっちゃうじゃないか」って?そんなの当たり前でしょう。成果がないのに長く席に残ってただけでいっぱいお金貰える仕組みの方が異常なんです。

時給管理は外し、成果を評価基準にする。その上で、労働時間そのものは管理して長時間労働チェック体制は残す。そう、それはそのままホワイトカラーエグゼンプションで議論されていることですね。WEは一部の野党の言うような“過労死促進法案”ではなく、逆に「残業依存体質を根底から改めるための法案」というのが正しい見方です。


 これから最大の格差を生むもの

さて、これからの日本でもっとも重要な素養とはなんでしょうか。学歴でしょうか。教養でしょうか。もちろんそれらもある程度は重要ですが、筆者は全く別のものだと考えています。ちょっと長いですが、だいたいこんな感じのものになります。

「リスクや変化を恐れず、常に自身を成長させていける人」

これが出来る人とできない人の格差は、もうどうしようもないくらい拡大するだろうし、それは既に始まっているとみています。

これは“残業”についてもそうですね。上記のロジックをきちんと理解し、時間ではなく成果の質に軸足を置いて働けている人は、成長も昇給もするし、良好なワークライフバランスも実現できるでしょう。たとえ賃金横ばいだとしても、残業時間が半減したり有給休暇が欧米並みの9割つかえるようになるだけでもずいぶん充実した人生になると思いますね。

一方「成果で評価されるのはマイナス評価が怖いからイヤだ、これからも時給で払ってもらう方がいい」という人も、少なからずいると思います。そういう人はそれでいいです。ここから先は全部自己責任なので。

きっと共産党あたりが「痛みを伴う改革なんてしなくても、法律で厳しい残業上限を作り、企業の内部留保で賃上げさせれば、残業減と賃上げを両立できます」とかなんとか、都合のいい(けど実現可能性0%な)言い訳も考えてくれるでしょうから、そういうの読んでストレス発散しておいてください。

でも、その道の先に待っているのは、ますます極薄スライスになっていくハムを同僚たちと奪い合う日々だということ、そして、その結果をもたらしたのは自身の判断だということは覚えておいてくださいね。




以降、
残業代に依存しない組織とキャリアの作り方





※詳細はメルマガにて(夜間飛行)







Q:「東芝ってこれからどうなるんでしょうか?」
→A:「ぜんぜんわかりません。中の人たちもわかってないみたいです」



Q:「個人情報を可能な限り晒しますので課長昇格可能かどうかスバリ判定してください」
→A:「たぶんまだ大丈夫。でもタイムリミットは……」








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連合は腹をくくって残業上限を月40時間くらいにすべし

政府の長時間残業規制プランを巡り、労使の綱引きが続いている。

【参考リンク】
月100時間残業「あり得ない」…連合会長
残業規制、脱時間給制の導入を前提に 経済同友会が意見書

というのは表向きで、実際には綱引きというより連合が非常に居心地の悪い状態に追い込まれているというのが正しい。簡単に論点整理をしておこう。


そもそも残業時間に上限なんて作る必要はない


勘違いしている人が多いが、法律で残業時間に上限なんて作る必要はない。というのも、そもそも時間外労働というのは、わざわざ労使が三六協定という協定を結んで長時間働けるよう取り決めして行われているものだから。だから、本当にイヤなら神津連合会長はただこう言えばいいだけの話。

「出来るだけ早期に協定を見直して月60時間以上の残業はやらないよう傘下労働組合に指示する。受け入れられないならストだ」

まあホントにそんなこと言ったら化学総連みたいに連合離脱する労組が続出でしょうけど(苦笑)
要するに、終身雇用を守るためには長時間残業は必要悪であり、だから労使は一緒に協定を結んでそれを受け入れてきたのだ。「極悪な経営者に長時間働かされている哀れな労働者」というのはこと連合についてはフィクションで、現実には「自分たち組合員の雇用を守るため、労使で協力してやりくりしているクレバーな正社員」というのが正しい。

【参考リンク】
残業、カッコ悪い、と偉い人が言い出した時に読む話

とはいえ、本音では残業は必要悪だと理解しつつも、国民の長時間残業に対するバッシングがあまりにも強いことにビビッて、「お、おう、残業月100時間なんぞ飲めんわい」と勢いで言っちゃって引っ込みがつかなくなっているというのが今の連合である。


労働時間=カネにこだわった結果、残業減=収入減となってしまう

ついでにお金の話も。当たり前だが、残業を大幅にカットするということは、残業代も大幅にカットされるということだ。さっそくその点を指摘する報道もチラホラ出てき始めている。

「働き方改革」で残業代減少、政府部内にも消費減退の懸念
過労死撲滅に向けた働き方改革は、日本経済に悪影響か


その責任は、時間ではなく成果に対して払うというホワイトカラーエグゼンプション(以下WE)のような改革に根こそぎ反対し、労働時間=お金という基準に固執し続けてきた連合にある。残業上限がどうなろうがとりあえず企業の残業抑制方針は当面継続するだろうから数年間は減収が続くのは間違いない。



連合に残された道

これから連合はどうするのか。
筆者の予想だと、もうちょっと引っ張ってから経団連会長とトップ会談して「言うべきことはしっかり伝えた」とか何とか言って繁忙期100時間OKという形でこっそり土俵を降りるような気がする。

でもこれだけ引っ張っといてホントに降りたら赤っ恥である。みんなで盛大に笑ってやろう。連合自身が「長時間残業は終身雇用の必要悪であり、わたしたちはこれからも経営と一心同体、残業に精を出してまいります」と宣言したようなものだから。

メディアもよくおぼえておいて、これから過労死が発生するたびに経営だけじゃなくて労組もきっちり吊し上げていただきたい。


一方、ただ流れに身を任せることも考えられる。厳しい世論に流される形で、たとえば「残業は月60時間を上限に」と、かなり厳しい規制を受け入れるケースだ。その場合は、残業手当減による実質賃下げと(持ち帰り等による)サービス残業化が蔓延することになるだろう。

まあどっちでもいいですよ。連合さんのお好きなようにやってください。

個人的には後者の方が面白いことになりそう気がする。
だって、賃金カットとサビ残だけが残るというオチには、さすがの連合も重たい腰を上げざるを得ないだろう。

必要なのは、時間ではなく成果で支払う賃金制度。成果をきっちり評価するための評価システム。もちろん、それらを実現するためには各人の業務範囲を明確化し、裁量もセットで与える必要がある。

そうしたテーマは、これまでWEの議論などで連合が避け続けてきたものだが、リアルで厳しい残業上限が設置されてしまえば、連合は正面から取り組まざるをえなくなる。付け加えるなら、成果をきっちり評価し、賃金に反映させる以上、それは柔軟に上下する流動性の高い処遇となる。組織内の序列が流動化すれば、必ず労働市場全体も一定程度は流動化するはずだ。

というわけで、筆者も厳しい残業上限の導入に賛成しておこう。

とか何とか考えていたところ、話の分かるリベラル駒崎氏が確信犯的に煽っておられる(笑)

全国の働くみなさん、残業100時間OKになりそうです
(意訳「ねーねーなんでれんごーは過労死認定基準以上の残業を認めるのなんでなんでー?」)


月80なんてみみっちいことは言わず、ここはひとつ、上限月40時間の例外無しなんてどうだろう?わくわくするような社会になるかもね!そんじゃーね。



偉い人が大学教育を無償化しようと言い出した時に読む話

今週のメルマガ前半部の紹介です。
自民党が高等教育の無償化に向け“教育国債”なるものの検討を始めたそうです。民進党の中にも義務教育から大学までを無償化する政策をマニフェストに入れる動きがあるので、大学をはじめとする高等教育の無償化は意外にすんなり実現するかもしれません。

さて、筆者は常日頃「日本の社会保障は高齢者に偏重しすぎなので、もっと現役世代向けの給付を増やせ」的なことを言っています。そういう観点からすれば、今回の大学教育無償化の流れは評価しているのでは?と思っている人もいるかもしれません。

でも、筆者は大学無償化にはどちらかというと反対ですね。いい機会なので、今回は高等教育のキャリアの関係についてまとめておきましょう。


量産型博士の悲劇

今から十数年ほど前、あちこちの企業の採用担当者の間で「採用面接を受けに来るちょっと変わった博士たち」の存在が話題になったことがあります。

一般企業の入社選考を受けに来る博士というのはだいたい相場が決まっていて、旧帝大+阪大東工大クラス、私大だと早慶、上智青学とあと中央大の理工系くらいですね。まあ実際にはもっといますけどそれなりの規模の企業で研究者的な扱いを受けられる博士はそんなあたりです。採用職種はたいてい研究職で、採用ルートも学会活動や研究活動を通じて企業とコンタクトを持ったうえで、各部署が引っ張ってくるようなケースが主流で、普通の学生のような公募ルートとはちょっと違う流れになります。

上記の「変わった博士たち」というのは、そういう既存の博士ルートとはまったく別に、新卒採用枠やら中途採用枠にふらりとやってくる人たちです。大学名もあまり聞いたことがないような私大中心です。

彼らは企業の研究部門とコネがあるわけではないので、仕方なく学部生に混じって新卒採用枠に応募したりします。でも20代後半の博士課程修了者を普通に総合職として採用するわけにもいかないので、たいていは落とされます。だから、仕方なく中途採用枠に突撃したりもします。当然、職歴が無いので中途採用枠でも弾かれます。そうやってあちこちの企業をふらふら漂流しているグループが話題になっていたわけです。

彼らが生まれた背景には、文部省(当時)が90年代に推進した“大学院拡充政策”や“ポスドク一万人計画”があります。「日本は欧米に比べて博士が少ないから予算を付けて博士課程を増やそう、それが成熟した先進国への近道だ」といってあちこちの大学に大学院博士課程を増やしたことで生まれたニュー博士たちです。91年に8千人程度だった博士課程入学者数はピークの03年には1万8千人に達しました。

なるほど、確かに博士号取得者は増えましたし、たぶん文科省の天下り先も増えたでしょう。でも、当の博士たちが本当にハッピーだったとは、さまよえる博士たちを実際に目の当たりにした筆者にはとても思えませんね。

「そりゃ大企業は就職無理でも中小企業ならいけるだろう」と思う人もいるでしょうし、実際そうでしょうけど、そういうところなら普通に学部卒で入れると思うので、学費と時間の無駄だと思いますね。

では、なぜ日本では博士のニーズは少ないんでしょうか。それは、日本企業の多くが終身雇用前提であり、若い人材をゼロから自前で育成するのが大好きだからです。必要とされているのは若さとポテンシャルであって、深堀りした専門性ではないからです。

さて、なぜ長々と十年以上昔の話をしたかというと、恐らく大学無償化を実現すると、量産型博士と同じようなミスマッチが、はるかに大きなスケールで再現されるだろうと筆者は考えるからです。

確かに「学費無いから東大進学諦めてたけど無償化のおかげで進学できそう」みたいな人も、中にはいると思います。でもそういう人はちょっと工夫すれば今でも普通に奨学金が貰えるはず。たまに「卒業後に返す当てのない奨学金を抱えさせるのは可哀想だ」みたいな心配する人もいますけど、そもそも卒業しても元が取れないようなアホ大学なんかにわざわざローン組んで進学する意味なんて無いという現実こそしっかり教えるべきです。

むしろ大学無償化なんて実現してしまうと、やる気のない人が、卒業してもリターンのほとんど見込めないようなFラン大に大挙して進学してしまうはず。大学関係者及び文科省の役人は大喜びかもしれませんけど、そういうことに予算付ける余裕がこれからの日本にあるんでしょうか。ついでにいうと、移民入れるか入れないかの議論するほど働き手の不足している現状で、二十歳前後の活きのいい若いもんを「どうせタダなんだから大学いっとこうぜ」って4年間椅子に座らせとく余裕があるんでしょうか。若いもんがあふれていた90年代ならそんな予備校ブギ(死語)みたいなモラトリアム期間があってもいいんでしょうけど、お金的にも労働力的にも、そんな余裕はないというのが筆者の意見ですね。



以降、
大学に必要なのは無償化より淘汰
公立バカの筆者が実感した幼児教育の凄さ







※詳細はメルマガにて(夜間飛行)








Q:「日本人の仕事観って特殊じゃないですか?」
→A:「外国人の兄ちゃんに残業代出すとチンタラ仕事するようになります」



Q:「成果給で業務範囲も明確なのになぜアニメ業界はブラックなんでしょうか?」
→A:「中〇きといった課題もありますが基本的にはビジネスモデルの課題です」







雇用ニュースの深層

民進党、空気を読まずに連合に怒られる


連合というのは本音と建て前を巧妙に使い分ける組織なのでそこら辺をわかってあげるスキルが御用聞きには求められます。



残業上限を巡る連合のホンネ

同様に、自分らで三六協定結んどきながら「100時間超の残業なんて到底認められない」なんてスネてみせたりもします。


他。





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8時間で帰れる、暮らせるワークルールの作り方

今週のメルマガの前半部の紹介です。先日、こんな署名サイトを見かけました。

「8時間働いたら帰る、暮らせるワークルールをつくろう」

「8時間の労働だけで人間らしく生活できる社会にしよう」という趣旨のようです。素晴らしいですね。現在はそういうワークスタイルを実現できている一人として、筆者も全面的に賛同します。

というわけで、微力ながら「8時間で帰宅出来て時間当たりの賃金も引き上げる方法」をアドバイスしておきましょう。


8時間で帰宅するために最低限やるべきこと


1.残業時間に上限を作り、解雇規制も緩和する


8時間で帰れるようにするにはどうするべきかと問われ「8時間以上働いちゃいけないという法律を作る」なんて脊髄反射的に答えていいのは小学生までです。どんな課題にも必ず因果関係がありそれを踏まえた上で対案を出すことが社会人には求められます。

日本の労働時間が長い理由は以前に書いた通り。要するに雇用調整を雇用者数ではなく残業時間で調整しているので長時間労働が慢性化しやすいためですね。なので、残業時間に上限を作るのは賛成ですが、合わせて解雇規制も緩和して採用コストを引き下げることが不可欠です。たまに「とにかく残業上限を厳しくさせろ」しか言わない変な人もいますけど、それだけだとサービス残業が増えるだけなのでやらない方がまだマシですね。

2.残業代に頼らなくてもよいように、ホワイトカラーエグゼンプションを実現する

「生活のために、長時間残業をしないといけないから時給を引き上げないといけない」は全くその通り。そのためには、一定の専門性と裁量のあるホワイトカラーは時給管理を外して成果に対して報酬を支払うようにするしかありません。すると、会社は残業代の原資を基本給なりボーナスなりにふりわける→労働者は長時間残業するインセンティブがなくなるので短時間に効率的に働くようになる→8時間で帰宅出来て時給当たり賃金も上がることになります。

さて、野党に民進党というセンセイがたがおられます。この人たちは基本的に難しいことはあんまり考えてなくて、とりあえず「政府のやることには反対」という基本スタンスです。なのでホワイトカラーエグゼンプション議論の際には「時給管理を外すと残業が増えるからダメだ!」と反対し、長時間残業抑制のために上限を作ろうとすると「そんなんじゃ全然甘すぎる!もっと残業上限を低く設定しろ!」と反対しておられます。時給管理のまま残業抑えるってたんに減収になるだけなんですが(苦笑)

日経新聞さんなんかは早速今期の実質賃金下振れ要因として残業減を上げています。

実質賃金、先行き懸念 昨年0.7%増、5年ぶりプラス 残業減や米政権がリスクに


二兎を追うものなんとやらで、残業手当がっつり確保と残業時間減は両方実現することはできないということです。


3.その上で、自分でしっかり努力する


そして、最も重要なのは、各自でしっかり努力することです。残業に上限が出来れば、会社は繁忙期になったら人を雇ってくれるでしょう。でも、暇になったら誰かが解雇されるわけですから、その対象にならないように一生懸命努力しないといけません。

ホワイトカラーとして残業手当以上の賃金を手にするには、常に高い成果を意識しないといけません。楽ちんなルーチンワークだけやって定時で返って高賃金なんて幻想は捨ててください。

最低賃金もそうですね。筆者はいずれ(東京は)最賃1500円になると見ていますが、それは見方を変えれば、時給1500円分の頑張りを要求されるようになるということです。

以上の3点をバランスよく実現できるなら、「8時間労働で帰宅できて、なおかつ十分な生活水準を送れるだけの収入も確保できる社会」は十分実現可能だろうというのが筆者の意見です。




以降、
8時間で帰れない本当の理由
現状の枠組みの中で8時間で帰る方法






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Q:「リクルーターってめんどくさいんですけどやらないとダメですか?」
→A:「アレをめんどくさがる人は多いですが、やっといて損はないです」



Q:「転勤辞令を断るとどういう影響がありますか?」
→A:「情状酌量される場合とされない場合があります」



Q:「「お前を見込んだ上での転勤だ」と言われましたが信じられません・・・」
→A:「惰性でまわしてるだけかもしれません」







雇用ニュースの深層


社民党、またリストラを計画中

今こそ福島家の内部留保を使って雇用を維持するべき時です。



残業上限プランはかなり思い切った水準

ただ、規制緩和の方は一向に手つかずのままなので思い切ったプランであればあるほどサービス残業等が増える気がしますが。






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なんで“天下り”ってなくならないの?と思った時に読む話

今週のメルマガの前半部の紹介です。文科省の官僚が早稲田の教授に天下っていたことが発覚し、トップである次官が辞任に追い込まれました。与野党とも徹底追及する構えを見せているため、これから組織ぐるみの天下り実態が明らかになるでしょう。

といっても、筆者は別に文科省をどうこう言う気にはなれません。というのも、他の省庁でも天下りは普通に行われているからです。なぜそう言い切れるかって?実際、筆者の同期とか知り合いにいっぱいいるから(笑)

では中央省庁すべてひっくるめて徹底追求キャンペーンをすればいいのかというと、そういう気分でもないです。というのも、商社や銀行、メーカーにいたるまで、すべての大企業は子会社や取引先への天下りを大なり小なり必ず行っているからです。

そういう実体を知っていながら「官だけはダメ」と言う気には、とても筆者はなれないですね。子会社の出版社の主要ポストはぜんぶ本体からの天下りで独占しつつ、社説で「天下り禁止の徹底を」とか書いちゃってる新聞社なんて、筆者からすればどの口が言うかって感じですけどね。

そもそも、なぜそういった大組織には“天下り”が発生してしまうんでしょうか。


天下りは終身雇用の副産物


中央省庁や大企業には、ある共通点があります。それは「年功序列に基づいた終身雇用が、今でもそれなりに機能している」という点です。これは報酬制度的に言うと「若いころには安い賃金でコキ使われるけれども、45歳以降にそれなりの管理職ポストに抜擢されることで手厚く報われる」ということです。というわけで、そうした組織は血眼になって中高年のためのポストを探し回ることになります。

90年代後半くらいまでは多くの会社は組織を大きくしてポストを増やす余裕があったので、ポスト探しにそれほど苦労はしませんでしたが、2000年代に入ると逆に組織をスリム化してポストを減らさざるをえなくなる企業が増加します。で、どうしたか。子会社や下請け、自分たちより立場の弱い取引先に対して「今後もウチと取引したいなら、うちの〇〇くんを部長待遇で引き取ってもらえないかね?」みたいな形で転籍させるケースが増えました。まさに天下りですね。長時間労働や過労死と同じく、天下りも終身雇用の副産物ということです。

恐らく、読者の中にはこんな疑問を持つ人もいるでしょう。
「ポストなんて与えずに飼い殺しにすればいいだろう。実際、そうやってヒラのまま飼い殺されてる人はいっぱいいるぞ」
そうです。実際には天下れるのはまだいい方で、ここ10年ほどは飼い殺される人の方が多い業種が増えていますね。特に電機のバブル世代なんて過半数がヒラで飼い殺されてます。

でも、それをやってしまうと、組織としては非常によろしくない影響があります。まず、飼い殺される人間自体がやる気をなくして人材の不良債権化します。さらに、若い人材に対しては「もはや年功にたいして組織は必ずしも報いることができない」という強烈なメッセージを送ることにもなり、優秀な若手から流動化することになります。なので、全員は無理としても、一流大出身でそこそこ優秀だった人材には出来る限り天下りを通じてポスト配分する努力を続けているし、今後も続けていくことでしょう。

そして、それは霞が関も同じことです。いや、むしろ彼ら官僚からすれば、グループ企業もなく組織を成長させてポストを増やすことも出来ない分、天下りくらい自由にさせろよというのが本音でしょう。以下は大蔵省OBの“ミスター円”こと榊原英資氏の貴重なホンネです。


天下り規制も全くナンセンスです。日本の場合、雇用制度は終身雇用、年功序列が基本。民間企業の場合も官庁の場合も、同期が重役・社長に昇進するにつれ、多くの人たちは関連会社や子会社へ出向していきます。

役所の場合も公社・公団などの独立行政法人に40・50代から転職していきます。役所にとってこうした組織は関連会社であり子会社です。天下りというと何か権力を背景に出向するようですが、実態は関連組織への転職です。

日本的雇用システムのもとでは、人事をスムースに運営するためにはこうした転職は民間でも官庁でもごく自然なことなのです。それを官庁だけ根絶するというのは、現実をまったく無視した暴論です。民間企業で関連会社、子会社への出向を禁止したらどうなるのかを考えれば、答えはおのずから明らかでしょう。


「公務員改革の愚」より



というわけで、終身雇用そのものにメスを入れぬまま天下りだけを規制しようとするのは、蛇口を開いたままバケツからこぼれる水を拭いて回るようなものでしょう。やるなとは言わないですけどほとんど意味無くて、2、3年したらより巧妙に、ばれない方向で天下りは復活するはずです。

たぶん東京五輪に向けてこれからいっぱい人もカネも動くので、天下りポストは一気に増えるんじゃないでしょうか。


さて、そういう視点で振り返ってみれば、我々の社会は、一億総中流などという牧歌的なイメージとは違い、そうとういびつなものだというのがよくわかるはず。

会社員が取引先や下請けに「お前の会社に仕事まわしてやるから1億円キックバックしろ」とやっちゃうと逮捕されますが、権力のある役人や立場の強い大企業の人間が「(50歳から65歳まで自身を雇わせた上で給料として)1億円払いたまえ」というのは日本国中で横行しているわけです。大企業は下請けに天下り、その大企業には官僚が天下る。ライブドアみたいな新興企業だと50億の粉飾で即上場廃止、経営陣逮捕ですが、元最高裁判事をはじめ各省庁のOBをいっぱい受け入れておけば東芝のごとく一千億超の粉飾やらかしてもいまだに誰も逮捕されずにすんでます。



以降、
強いものが弱いものにたかる社会
官から天下りを根絶するシンプルな方法



※詳細はメルマガにて(夜間飛行)








Q:「全国転勤はそろそろ限界ではないでしょうか?」
→A:「最低でも部長くらいにはしてもらえないなら全国転勤とかただの罰ゲームでしょ」



Q:「エイベックスの社長が労基法にケンカ売った件はどう思います?」
→A:「厚労省がまず自分とこのサビ残無くしてから文句言え、くらいは言っていいんじゃないですかね」








雇用ニュースの深層

「消費が増えないのは天引き増えたのと将来不安だから」

「ボクらは賃上げしてって言ったのに経団連がやらないんだ」って言い訳にされないようにクギさしてきましたね(笑)


女性の活躍には育児支援より成果評価や脱年功序列が有効

育児に関するコストを企業に負担させるだけだとたぶん女性の非正規化はもっと進みます。重要なのは女性が活躍しやすい制度設計でしょう。








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コンサルタント及び執筆。 仕事紹介と日々の雑感。 個別の連絡は以下まで。
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