私とグリシン

筆者は学生時代から夜中に3~5回くらい目が覚める体質で、近年は目が覚めるたびにスマホいじって目が疲れたら寝る、の繰り返しだった。別にそれがおかしいとも思ってなくてそういうもんだろうくらいに流していたのだが、知人から「グリシンのサプリを飲むと睡眠が劇的に改善する」と言われて昨夜初めて飲んでみた。

ちなみに筆者はお薬は嫌いなので睡眠薬は飲まないが、グリシンはアミノ酸であくまでもサプリメントという位置づけなので飲んでみた次第。で、結果はというと……








朝5時までぐっすり。5時から二度寝して再び7時までぐっすり。
素晴らしい!
今朝の生産性は5割アップ状態です。

たぶん夜中にちょこちょこ目が覚める人って少なくないと思うんですよ。そういう人がグリシン飲めば日本の生産性もちょこっとは上がるんではないかな。
もちろん本丸は労働市場流動化と職務給への移行ですが。



成長を感じられないのは運が悪いから?と思った時に読む話

先日、麻生副総理のある発言が波紋を呼びました。

【参考リンク】経済成長感じない人は「よほど運がない」

経済はしっかり成長しているのに、それを感じられない人は一部の不運な人だけなので相手にしてもしょうがない、ということのようです。

本当に経済成長の恩恵にあずかれてないのは一部の不運な人だけなんでしょうか。そして、経済成長を実感するにはなにをすべきなんでしょうか。良い機会なのでまとめておきましょう。実はこれ、個人のキャリアを考える上でもとてもとても重要なテーマだったりします。

運じゃなくて政策の副産物

意外に知らない人が多いんですが、2012年12月の第二次安倍政権成立以降、(賃金を物価指数で割った)実質賃金はほとんどの期間で前年同月比で下がり続けています。皮肉なことに、この間で実質賃金がプラスだったのはアベノミクスが大コケしていた2016年だけです。

【参考リンク】実質賃金、3ヵ月連続減

これ自体は突飛なことでもなんでもなく「物価ほどには賃金は上がらない」という教科書通りの展開が発生しただけのこと。例外はトヨタのような超大手製造業の総合職くらいでしょう。そういう意味で「成長が感じられないのは一部の不運な人」というのは間違いで、正確には「成長が感じられるのは一部の幸運な人」と言うべきでしょう。

さらに言うなら、ここで“運”という言葉を使うこともあんまり適切とは言えないですね。デフレ脱却の看板の下、マイナス金利まで導入して超強引に円安誘導してきたわけで運なんて関係ありません。「ボクちゃんたちが日銀に頑張らせたおかげで物価は上向いて税収も増えたし、金融資産持ってる人達や大手製造業の正社員は成長を実感できてるでしょう。その他国民は頑張ってインフレ税負担してね」というのがホントのところなわけです。

まあ百歩譲ってそういう輸出産業偏重の政策がアリだとしても、再分配で幸福度のメリハリをならすのが政治の仕事なわけで、どちらにせよ運のせいにしてお茶を濁したらいかんだろうというのが筆者の意見ですね。


一点だけフォローしておくと、「だからアベノミクスは失敗だ」という短絡的な意見には筆者は賛成できませんね。後述するように、すでに日本は「負担を分配するフェーズ」に突入しています。立憲民主党や共産党が政権とったところで(消費税や社会保険料、実質賃金の低下といった)何らかの形で国民の負担は年々増え続けるでしょう。

日本という国が緩やかな、でも果てしなく続く長い下り坂を下る機関車のようなものだと想像してください。誰が運転したってあんまり状況は変わらないはずです。そういう状況で「大企業の内部留保を財源にすれば楽して暮らせますよ」とか言っちゃう痛い政党は、筆者から見ると貧困ビジネスやってるようにしか見えません。

むしろ「アベノミクスで(名目の)賃金は上がりますよ!増税も先送り出来ますよ!」といって単細胞な有権者をここまで引っ張ってきた現政権はまだマシな方じゃないですかね。





以降、
サラリーマンが要求すべき経済政策
成長を実感する方法
 




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Q:「流動化した職場で負担が集中しすぎないためには?」
→A:「バリバリ働きつつモノ言う従業員になりましょう」



Q:「10年ぶりに再就職しようと思うのですが大丈夫でしょうか?」
→A:「中小や新興企業なら気にする必要はないでしょう」








雇用ニュースの深層

すっかりセピア色になった「高福祉国家を目指せ」論


日本がスウェーデンのような高福祉国になれなかったのは国民が見たいものしかみなかったせいです。




ポスト・アベノミクスは意外と明るい?

氏の言うように労働力の不足が生産性と労働環境を大きく向上させる兆しは、既に日本の随所に現れつつあります。







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どうして若手社員に心の病が急増してるの?と思った時に読む話

今週のメルマガ前半部の紹介です。
先日、ある調査結果が話題となりました。

心の病、10~20代社員に急増 企業調査

メンタルトラブルを発症する従業員はどの年代に多いかという質問に対し「10~20代」と回答した企業が実に27.9%に達したとのこと。ちなみに2004年の調査では10~20代は10.4%ですから十数年で2倍以上という急激な増加ぶりです(当時トップは30代で49.3%。産業人メンタルヘルス白書より)。

実はこの調査は以前から人事の間では有名なもので、「メンタルトラブルは30~40代に集中する傾向が強い」という調査結果も広くコンセンサスを得られていました。そんな中、なぜ若手に心の病が急増しているのでしょうか。良い機会なのでまとめておきましょう。

バブル期の若手にあって今の若手に無いもの

筆者の大学の先輩にこんなことを言う人がいます。
「バブル期なんて週に二日は徹夜していたもんだ。今の若手は根性無さすぎ」

確かに“ワークライフバランス”なんて概念すらなく、TVで「24時間戦えますか」などという(今やったら炎上確実な)CMがばんばん流されていた時代と比べれば、残業抑制の進む現在の若手の労働環境はよほど恵まれているのも事実です。

【参考リンク】働き方改革、「残業代が8.5兆円も減る」の衝撃

ただし、バブル期の若手にあって今の若手には無いモノもあります。それは「10年先はこうなり、20年先にはこうなっているだろう」というキャリアビジョンです。

人間というのは将来に明るいビジョンが見えている時には実力以上の力を発揮できます。逆に明るいビジョンが見えない場合には、実力未満の力しか出せないものです。よく炭坑の事故などで閉じ込められてしまった人に外から一生懸命励ましの声をかけ続けるなんて話がニュースでありますが、あれは「救出のビジョン」を見せることで生きる力を維持させているわけです。

少なくともバブル期、ほとんどの企業においてそうした“ビジョン”はしっかりと共有されていました。世界一となった日本経済はこれからも力強く成長し続ける、自分も30代後半で課長になって若い部下が5人はつけられ、40代で部長になってタクシーチケット使い放題になる……etc

でも、今の20代でそうしたビジョンを持っていられる人はどれだけいるでしょう。既に大卒総合職であっても過半数がヒラ社員の時代、明るいビジョンをしっかり抱けているという人は少数派のはず。かつての実力以上の力を発揮できたバブル期と比べると、相対的に踏ん張りがきかなくなっているというわけです。

【参考リンク】出世遅れ転職少なく 動けない40代、賃金伸びず

ついでに言うと、日本型雇用そのものも大きな負担となっていますね。たとえば職能給という業務範囲の曖昧な賃金制度のおかげで、将来のビジョンどころかその日の仕事終わりすらイメージしづらいわけですから。





ちなみに、30代40代にメンタルトラブルが集中する理由は、多くの企業において幹部候補選抜が30代で行われるためです。つまり、そこで出世の白黒がついてしまい“明るいビジョン”が見えなくなってしまったにもかかわらず、長時間残業や全国転勤といったメンバーシップ型滅私奉公を要求され続ける中で、踏ん張りがきかなくなってしまう人が続出してしまうわけです。






以降、
希望”の作り方は2通り
若手ビジネスパーソンにおススメのセルフコンディショニング







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Q:「期待に胸膨らませたものを壊さないためにできる事はなんですか??」
→A:「会社ではなく仕事そのものに目を向けましょう」



Q:「仕事自体は好きなんですが自分ばかり負荷が集中して困ってます」
→A:「とりあえず打てる手はすべて打ってみましょう」






雇用ニュースの深層

・黒船効果、着々と

ソニーの5%賃上げの背景には、コア人材の採用で苦戦しつつあるという危機感があります。


・とかく保守的な銀行業界ですが年功序列は完全崩壊するでしょう

1年だけ新卒採用半減させただけでも長く負の影響は残ります。たぶん銀行の人事部は気づいてないと思いますが銀行の年功序列はどの業種より早く崩壊するでしょう。






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学歴フィルターってどうして必要なの?と思った時に読む話

今週のメルマガの前半部の紹介です。
先日、就職活動中のある学生の体験談がネットで話題となりました。

【参考リンク】ネットで暴露「学歴フィルター」疑心暗鬼の就活生

学歴を“早稲田”に変えたところ、それまで満席状態だった企業セミナーがあっさりエントリー可能となったというものです。いわゆる学歴フィルターの可視化ですね。

「学歴差別だ!」と憤っている人も多いようですが、実は企業側も好きで学歴フィルターをかましているわけではありません。なぜ企業は学歴フィルターを設定しているのでしょうか。また、それを突破するにはどのような方法があるのでしょうか。良い機会なのでまとめておきましょう。

企業も学生も双方がハッピーになれる学歴フィルター

団塊ジュニアと比べると4割ほど若者の数は減ってはいますが、それでも就活ともなれば人気のある大企業には応募が集中し、50倍を超える競争倍率となります。ちなみに2018年卒の新卒求人倍率は1.78倍でバブル並の売り手市場だと言われることも多いですが、従業員数5千人以上の企業規模に限ってみればたったの0.39倍、逆に従業員数300人未満だとなんと6倍に跳ね上がる状況です(リクルートワークス調査)。

それと90年代の新卒採用と違い、現在は中途採用や第二新卒というオプションも豊富なため、今の企業はムリしてまで採用枠確保を優先しませんね。求人100人という企業でもきっちり100人確保している企業は少ない印象があります。というわけで、少なくとも大手企業については売り手市場というにはほど遠い厳しい就活が続いていると言っていいでしょう。

さらに言えば、近年はインターンシップという、人事からすれば採用プロセスが2倍に増えるようなめんどくさいイベントも流行しています。“一日インターンシップ”でお茶を濁している企業も多いですが、真面目に各職場に頭を下げて学生を受け入れてもらったり、交通費や保険、勤怠管理までコツコツやっている企業では採用セクションが過労で倒れるほどの負担増です。

こういう状況では、あらかじめ過去の採用実績などから線引きして、採用可能な人材がヒットする確率の高い層に貴重なリソースを集中するのは組織としては当然の選択でしょう。大手ならどこだってやっている話です。たまにメディアに出てきて「ウチには学歴フィルターなんてありません」アピールしている企業の方もいますけど単に人気が無くて母集団が少ないだけの話です。

一方、学歴フィルターはふるい落とされる学生の側にも多大なメリットがあります。ちょっと想像してみてください。仮に学歴フィルターが存在しなかったとして、あなたが群馬とか岐阜くんだりの大学に在籍しつつ就活する姿を。三菱商事だろうがトヨタだろうが電通だろうが、どの大企業の説明会でも面接でも参加し放題なあなたは、そのたびに電車に揺られて上京するでしょう。でもいざ面接に臨めば「はい、はい、本日は以上です」と数分であっさり帰され、それっきり連絡は来ないでしょう。それを何十社も続けるうち、心も財布もカラッカラに干からびてしまうはず。

学歴フィルターによって、企業はもちろん学生も限られたリソースを有効に活用できるということです。

ちなみに、学歴フィルターはなぜか多くの企業において「MARCH以上」に設定されていることが多いです。それから一部のシンクタンクや研究職を除き、MARCH以上なら特に扱いに差はありません。なので筆者は高校生には「大学に行くならMARCH以上に行った方がいい」とアドバイスしますし、東大の学生なんかには「どの会社の選考の土俵にも上げてもらえるだろうけどそこから先は実力勝負なんだから胡坐をかくな」と言うようにしています。







以降、
終身雇用を前提とする以上、学歴フィルターはなくならない
それでも学歴フィルターを突破したいという人はこう戦え







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Q:「V字回復の人事戦略とはどういうものでしょうか?」
→A:「経営状態の悪い組織にはある共通点があります」



Q:「モチベーションを完全に喪失してしまいました」
→A:「あなたは案外とラッキーなポジションにいます」







雇用ニュースの深層


労組もみんな「うちの会社が最優先でした」だそうです


ついこの間まで連合会長やられてた方がおっしゃるんですからきっと今でもそうなんでしょう。




なぜ日本の幸福度ランキングはこんなに低いのか

実は幸福度調査の項目の中にはGDPや寿命に加え「人生の選択の自由度」という項目があります。




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裁量労働制に関する議論はなんでいつまでたってもグダグダなのか

今週のメルマガの前半部の紹介です。国会で働き方改革をめぐる議論が続いていますが、とりあえず裁量労働制の拡大については野党側の根強い反対によりいったん見送られることになりました。

ただ、そのやり取りがあまりにも低レベルで本質的な議論がまったくなされておらず、たんなる足の引っ張り合いに終始しています。そもそも「役人が作った資料が間違ってた、責任取れ」って言うんなら資料作らせた民主党側にも責任はあるわけで単なる泥仕合です。

【参考リンク】不備の厚労省調査 旧民主党政権が計画

ていうか公務員に「わざと非協力することで倒閣できるパワーを認める」ってアレですか、帝國陸軍そのものじゃないですか。

という具合にあの論戦はもうはっきり言って一円の役にも立っていません。税金の無駄です。大手メディアの論調も見当違いなものがほとんどで、有権者の間でも議論が深まる気配はありません。

というわけで、今回は裁量労働制度のめぐる議論はなぜ迷走しているのか。本来何が議論されるべきなのかをまとめておきましょう。個人のキャリアを考える上でも非常に重要なテーマです。

裁量労働制度が日本で馴染みにくいワケ

諸外国のホワイトカラーの間では一般的な裁量労働ですが、日本では一部の職に限定され、その職種においてもあまり良い評判は聞きません(だから野党サイドが反対するのも一理あるとは思います)。

なぜか。それは、日本のサラリーマンには“裁量”がほとんどないからです。たとえば「今日はボク暇なんで午後から出社しますね」って課長にメール打って出社できる人なんているでしょうか。いませんね。やったら確実にビンタかまされます。あと「自分の業務はちゃっちゃとやっちゃったんでデートもあるし定時に帰りますね」と言える人もいるでしょうか。たぶん「みんなまだまだ頑張ってるんだからお前も何か手伝え!」とネクタイひっつかまれるのがオチでしょう。

ではなぜ日本のサラリーマンには裁量がないのでしょうか。それは日本の独特の賃金制度が原因です。他国で一般的な職務給というのは担当する職務に値札が付くもので、当然ながら入社時に詳細な業務範囲、内容を契約書で交わします。要するにゴールがはっきりしているわけです。

一方の日本では職能給という個人の年功に値札が付く賃金が一般的で、入社して配属されるまでなにをやらされるのかわからない、配属されても明確な業務範囲がなく、とりあえず大部屋で机を並べてみんなで一緒に仕事をする中で評価される、というのが一般的です。「遅くまで残業している人が評価されやすい」とか「みんな残業してるんだからお前もやれ」みたいな空気はぜんぶここに根っこがあるわけです。

こういう状況で「これからは裁量を発揮して自由にやってくれ」と言われても、普通のサラリーマンは困惑するだけでしょう。何がゴールなのかぜんぜんわかりませんから。

よく左翼の人たちが口にする「裁量労働制は定額使い放題だ」という批判も実は間違いではなくて、業務範囲が曖昧で裁量の無いまま導入してしまうと、自分の担当業務が終わってもどんどん新しい仕事が降ってくるという現象は確かに起こりえます。本来の裁量労働というのは事前に担当業務の範囲を明確化した上で行うものなので“使い放題”なんてことは絶対ありえないんですけどね。

ちなみに筆者はねちねちと裁量労働制度の対象職種をつつきあうよりも「つべこべ言わずに大卒のホワイトカラーは全員裁量労働制で勝負しろ、裁量労働したくない根性無しは大学なんか行くな」というスタンスですが、それには業務範囲を明確にして裁量もセットで配ることが条件だと昔から考えています。

【参考リンク】残業チキンレースにそろそろサヨナラしよう!

というような日本型雇用の本質をついた議論を期待していたにもかかわらずノーガードでうんこぶつけあうような論戦をみせられたらたまったもんじゃないですね。






以降、
与野党の皆さんにアドバイスしたい攻め方
個人が上手く裁量労働を利用するポイント







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Q:「“プレミアムフライデー”を廃止するには何をすればいいんでしょうか?」
→A:「各人が責任と裁量をもって仕事に取り組む社会にする以外ありません」



Q:「組織の足元を見て交渉するのはアリ?」
→A:「問題ありません」







ショートショート「逆転満塁サヨナラホームラン」







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城繁幸
コンサルタント及び執筆。 仕事紹介と日々の雑感。 個別の連絡は以下まで。
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