そうきたか、という印象だ。
トヨタが一年目の新人を製造ラインに配置するらしい。

トヨタは現在、期間従業員の採用を再開して生産ラインの繁忙に
対応している。ただ10年春以降の需要が見極めづらいため、
期間従業員の採用を増やす代わりに新入社員を一時的に工場に
応援要員として派遣することにした。
新入社員は9月まで工場や販売店で研修していた。


製造ライン研修というのは(事務系は含まない等の違いはあれど)大手メーカーなら
どこでも見られる。今回はそれを全新人にし、期間も三ヶ月と拡大するものだ。
ちなみに僕も長野でシリコン洗ったことがある。

トヨタとしては、プリウスの需要増が財政出動による“先食い”であることを
良く理解しているのだろう。本来なら期間工や派遣と言った非正規雇用で対応する
のだろうが、数ヵ月後に解雇すれば、また盛大にバッシングされるのは目に
見えている。実際、某政党などは手ぐすね引いて待ち構えているはずだ。
そんな罠にのこのこ飛び込んでいくほどトヨタはバカではない。

大卒総合職を製造現場に回すことに違和感を感じる人も多いと思うが、終身雇用
を前提に、あらゆる職をローテさせるのは日本型雇用のお家芸だ。
重要なのは「トヨタの正社員」という身分であって、
「何の仕事をしているのか」ではない。

そういう意味でも、今回のトヨタの対応は実に日本らしい雇用対策である。
椅子に座っていない人間にとっては、何の慰みにもならないだろうが。

以前、安易な規制では失業率は改善せず、せいぜい正社員の残業が増えるだけだと
述べた。かわりに新人の研修期間が増えたわけだ。
新政権は、ついでに「新人のライン研修禁止」という法律も作ってみてはどうか。
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