就職内定率についてよく聞かれるので、ポイントだけまとめておく。
内定率がやや上向いているが、これは留年や留学等の断念組が増えたのが主な理由だ。
先日のニコ生でも話題となったように、私立大学は母数を減らす努力を全力でするから、
これからほっといても内定率は上がり続け、最後は「9割の就職希望者が無事就職」
という結果になるだろう。
けして「学生さんも大変だな、よしもっと枠増やすか」という社長さんが増えたわけでも
まして民主党が頑張ったわけでもない。
氷河期世代が35歳オーバーになり、統計上のフリーターが減ったようなもんである。

ちなみに、東大は良くも悪くもそういう営業努力を全くしない大学で、大学院進学者まで
母数に入れているので、就職内定率はたしか60%くらい、MARCHの足元にも及ばない。
というわけで、やっぱり10.1時点の数字がもっとも世間の就職率のイメージに近いと思われる。

一方で、既卒者を新卒扱いとする大手企業が相次いでいる。
まあ選考の土俵に上げるというだけで内定を保証するものではないし、言うだけならタダ
だから空気読んだだけだろうと思って、何人か知り合いの人事に聞いてみたところ、
意外に反応が良かったので驚いた(「良い人がいれば全然アリ」という企業ばかりだった)。

理由は、それだけ今の新卒採用の内定者に物足りなさを感じているからだという。
一応言っておくと、これはゆとり世代云々とか「最近の若いもんは」というありがちなお話では
なくて、それだけ採用のターゲットが変わったから。
面接してる側だって、別に大した勉強はしてなかったし、4年間バイトやサークルに精を出して
就職活動時に慌ててエントリーシートを書き上げた世代である。
でも、もうそういう人材をしょうがないなと受け入れゼロから教育する時代ではなくなったのだ。

というわけで、厳しいことは厳しいが、完全に既卒がアウトというわけでもなく、企業が望む
ような経験を1、2年の間に積むことができれば、門戸は開かれるだろう。
もちろん、それはセミナー掛け持ちとか会社回りといったことではなくて、個人的にはとにかく
どんな会社でもいいので就職して第二新卒で、というのが最善だとは思うけれども。

とても小さな小さな突破口ではあるが、卒年度から実力にシフトする流れが出てきたことは
良いことだ。意外にこういう小穴から、日本型雇用という石垣は崩れ始めるかもしれない。
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