先日、ニュースZEROを何気なく見ていると、特集内で早稲田大学のキャリア大学
プログラムが紹介されていました。

「あらかじめ職業内容に触れさせることで、学生と企業のミスマッチを無くして
離職率を抑制するのだ」という大学の熱意はびんびんに伝わってきたのですが、
見ていると筆者はなんだか悲しくなってきました。

たとえば、教室で学生同士わきあいあいとプレゼンしあって、それを企業側の
人間がニコニコしながら見守っているなんてシチュに、実社会で遭遇する可能性
なんてあるんでしょうか?

「国際会議で各国代表の役回りを演じ合い、国際交渉を実体験する」という
外務省提供プログラムなんて、そんな仕事が本当にあるのか以前に
なんで各国代表を演じるのが職業体験になるのか筆者にはサッパリ理解不能です。

逆に言うと、そういう体験をさせて「あ、この会社面白いじゃん」と勘違いさせること
こそ、彼らの言うところのミスマッチなんじゃないでしょうか。
というわけで、今回はインターンシップの功罪についてまとめてみたいと思います。

・日本企業が“お客様インターン”が好きなわけ

インターンシップには、大きく分けて2種類あります。まず、実際に職場に入れて、
現実の業務の一端に参加させるタイプ。そして、会議室や研修施設で、学生だけ
を集めて行うワークショップタイプです。
前者は数週間、後者は一日~数日というものがメインです。

両者の最大の違いは「実際の職場に放り込むかどうか」という点ですね。
一般的に日本企業は後者のワークショップ型が人気で、特に大企業ほどそういう傾向
が強いように思います。ちなみに筆者は後者のタイプを「お客様インターン」と呼んで
います。お客さんを家に呼んだら、普通は客間か居間でお茶出して帰しますよね?
寝室とか台所には案内しませんよね?それと同じようなものです。

なぜ日本企業はお客様インターンが好きなのかというと、単純に職場を見せたくない
からです。どんなに優良企業であっても、職場には外部の人間には見せたくないもの
があります。ITを売りにしている会社のはずなのに、紙ファイルが散乱している職場。
効率化をうたっているのに、残業続きで生気の無い目をした社員の群れ。

そしてどこの職場にも、仕事もポストも無く茫然としているバブル期入社のオジサン達が
数人はいるものです。そういうリアルを見せてしまうと、夢と希望に満ちた学生に
「自分はこの会社に人生を預けて果たして正解だろうか」というメタな疑念を抱かせる
きっかけとなってしまいます。

「でもどっちみち入社すればバレちゃうじゃない」という疑問を持つ人もいるでしょう。
まったくそのとおりです。逆に言うと、そうした企業は
「新卒採用の時は適当に誤魔化してでも入社させてしまえば、もう逃げられないだろう」
という昭和の発想が根っこにあるんですね。

ただし、現在は良くも悪くも2、30代は流動化しており、第二新卒市場という
新卒リターンマッチ専用の転職市場まであります。入り口を美化して誤魔化せば
誤魔化すほど、逆に離職率は高まる素地が生まれてしまうわけです。

「学生と企業のミスマッチを解消し、離職率を引き下げる」ことをうたうプログラムが
まんまお客様インターンだったこと。
これが、筆者が見ていてなんだか悲しくなった理由です。




以降、
筆者が合理的だと感心したインターン
お客さまインターンから現場型インターンへ
筆者ならインターンをこう利用する

※詳細はメルマガにて(ビジスパ夜間飛行BLOGOS





お待たせしました。2013年上半期Q&A棚卸特集!
真面目な質問から、意味不明で放置していた質問まで、100%回答します!

Q:「ホワイトカラーは裁量労働や年俸制で残業代無しって当たり前じゃないんですか?」
→A:「当たり前というほどでもないです」

Q:「『俺の若い頃は~』と言ってパワハラしまくる上司に何か言ってください」
→A:「根性型管理職はイメージでものを言っているケースが多いので、実績を見せると意外にもろいものです」

Q:「〇〇〇〇〇に代わる表現は何がいいでしょうか?」
→A:「〇〇〇〇〇はどうでしょう」

Q:「酒との上手な付き合い方を教えてください」
→A:「すいません、私も教えてほしいです」

Q:「周南市って陰湿なムラ社会って本当ですか?」
→A:「むしろ、企業の中にも同じ空気はあると思う」

他。





+雇用ニュースの深層


「日本の解雇規制は緩い」と言いたがる不思議な人々を研究してみる

ILOから是正勧告出てるんだから今さらしのごの言っても始まらないと思われるのだが、
某研修機構がデータ出して日弁連がコメントして某リベラル紙がアップするという
セットプレーが最近ますます冴えわたっているように見えます。


平成25年版労働経済白書にみる矛盾

先日公表された白書からは、日本の産業界に起きつつある明らかな変化が見て取れる。
それを理解すれば、アベノミクスに対する見方が大きく変わるに違いない。





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【お知らせ】

一昨年にメルマガで連載していた「それゆけ!連合ユニオンズ」がまさかのkindle単行本化と
なりました。「メルマガ限定だから、ま、いいだろう」くらいのノリで書いていたので、いま読み返すと
かなり危ない内容なのですが、とりあえずひっそりとamazonに並べられております(汗)

『それゆけ!連合ユニオンズ』[上]
『それゆけ!連合ユニオンズ』[中]
『それゆけ!連合ユニオンズ』[下]

なお、来年上期には、本連載を元に(ちょっとマイルドに)加筆・編集した書籍版も
別途販売予定です。解説付きで、あるいは手にとって読みたいという方は
こちらもおススメします。






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