月刊誌 潮の今月号で筑波大の斎藤環先生と対談しているのでご報告。

最初は“五月病”中心に話す予定だったが、企業内のメンタルトラブル全般から社会保障まで話題が広がり、なかなか興味深い対談になったように思う。

氏の話は全編興味深かったが、特に印象に残っているのは以下の内容。

「日本は成人後も家族が養うカルチャーなので、ヤングホームレスが少ない代わりに引きこもりが多い。社会の表からは見えないから、行政の対応も難しい。親が死んだら一巻の終わりというケースが増えつつある」

ちなみに、なんとなく若いイメージのあった引きこもりも、今や平均年齢は30代だそうだ。50歳くらいになって「親が死んだので助けてください」と言って出てきても、出来ることは限られる。

企業も終身雇用という形で、従業員の面倒を見ることを国から義務付けられている。だから一見すると失業率は低くみえるが、500万人を超える社内失業者を抱えた企業は動くに動けず、賃上げ出来ないからデフレも慢性化し、労働者も転職の自由が少ないから半沢直樹みたいなドロドロカルチャーが21世紀の今でも健在だったりする。

親族の生活保護受給バッシングの件もそうだが、どうも日本という国は「社会で運用する社会保障」というものがあまり好きではないのかもしれない。

もちろん親族が養いたいというならそれでいいけれども、従業員の生活と雇用は早めに切り離して、社会で失業者の面倒をみる仕組みに移行すべきだろう。経営がにっちもさっちもいかなくなってから解雇できても、企業と従業員のどちらに対しても、やはり出来ることは限られるのだ。
スポンサーリンク