今週のメルマガの前半部の紹介です。役員報酬の拡大が続いていることが話題となっています。従業員の実質賃金はむしろ低下傾向が続いている中、一見するとこれは矛盾した流れのようにも見えますね。早速この機をとらえて「資本家の陰謀だ!労働者は団結しろ!」なんて大騒ぎしている人たちもいますが、騙されてはいけません。

実は、報酬格差が拡大するのは別に資本階級の陰謀でも何でもなく、実にシンプルなある法則ゆえのこと。逆にその法則を理解すれば、これから賃金の上がる人と下がる人が明確に分類できるようになるでしょう。そしてしっかりと早いうちから対策を取ることで、賃金の上がる側にまわることも可能でしょう。

その方が「敵のいない労働運動ごっこ」なんかで人生を無為にするより、はるかに有意義というものです。というわけで、今回は賃金格差が生じるメカニズムについてまとめておきましょう。

経営陣の報酬アップは賃金制度の世界標準化の一環

従来の日本型組織におけるポストというのは、過去の年功に対するご褒美という意味合いが強く、責任があまり厳しくは問われないものでした。だから報酬も安かったんですね。要するにリスクが少ない代わりにリターンも低かったということです。

たとえば90年代までならそうそうたる大企業のトップでもせいぜい年俸は5000万円程度で、米国法人の米国人社長の10分の1位というケースはありふれたものでした。ヘッドクォーターのトップの報酬の方が現地法人トップより安いという不思議な関係だったわけです。

とはいえ、経営陣ともなれば株主に対して責任を負う立場であり、いつまでもなあなあで済むわけではありません。株式をグループ企業同士で持ち合っていた時代なら多少業績が悪くても文句は言われないし、不祥事が起きても「会社は悪くありません」といって役員が自決すればうやむやにしてもらえましたが、グローバルにビジネスを展開し、株主や従業員にも外国人が一定数含まれてくると、そういう純和風な解決方法は通用しません。なあなあで済まそうとして外国人トップに告発されたオリンパスが典型ですね。

というわけで、経営陣をはじめとする高級役職者の報酬を引き上げつつ、責任もきっちり担わせるという流れが、ここ十数年の日本企業内の大きなトレンドとして存在するわけです。日本企業や日本社会がグローバル化していく中で避けられない変化だと言えるでしょう。

それを報酬面だけクロ―ズアップして「格差拡大だ!」と批判するのは、非常に一面的な議論ですね。

余談ですが、粉飾問題で揺れに揺れている東芝について、筆者はまさに上記の変化を象徴するような出来事だと見ています。東芝というのは電機の中でも保守的な社風で、歴代の役員も部長に毛が生えた程度の報酬しか貰っていないはず。彼らが粉飾に手を染めたのは東芝という運命共同体のためであって、少なくともそれによって何億円も報酬を得てウハウハだった人など誰もいないでしょう。

でも、恐らく今回の不祥事で、歴代経営陣のうちの何人かは民事訴訟で身ぐるみはがされることになるはずです。大して報酬をもらっていないにも関わらずきっちりリスクは背負わされるわけで、まさに報酬制度の過渡期に起きた悲劇だと言えるでしょう。





以降、
これから給料がすべり台式に落ちて行く人
賃金の上昇気流に乗るために守るべき3つのポイント




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Q:「転勤リスクを考慮すればマンション購入はNG?」
→A:「のびのび羽根を伸ばすのがいい!という人にはおススメです」



Q:「会社員がデモに参加するのは会社的にはNG?」
→A:「モノによりますが、基本的にはやりたいようにやればいいんじゃないですかね」







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