先日、麻生副総理のある発言が波紋を呼びました。

【参考リンク】経済成長感じない人は「よほど運がない」

経済はしっかり成長しているのに、それを感じられない人は一部の不運な人だけなので相手にしてもしょうがない、ということのようです。

本当に経済成長の恩恵にあずかれてないのは一部の不運な人だけなんでしょうか。そして、経済成長を実感するにはなにをすべきなんでしょうか。良い機会なのでまとめておきましょう。実はこれ、個人のキャリアを考える上でもとてもとても重要なテーマだったりします。

運じゃなくて政策の副産物

意外に知らない人が多いんですが、2012年12月の第二次安倍政権成立以降、(賃金を物価指数で割った)実質賃金はほとんどの期間で前年同月比で下がり続けています。皮肉なことに、この間で実質賃金がプラスだったのはアベノミクスが大コケしていた2016年だけです。

【参考リンク】実質賃金、3ヵ月連続減

これ自体は突飛なことでもなんでもなく「物価ほどには賃金は上がらない」という教科書通りの展開が発生しただけのこと。例外はトヨタのような超大手製造業の総合職くらいでしょう。そういう意味で「成長が感じられないのは一部の不運な人」というのは間違いで、正確には「成長が感じられるのは一部の幸運な人」と言うべきでしょう。

さらに言うなら、ここで“運”という言葉を使うこともあんまり適切とは言えないですね。デフレ脱却の看板の下、マイナス金利まで導入して超強引に円安誘導してきたわけで運なんて関係ありません。「ボクちゃんたちが日銀に頑張らせたおかげで物価は上向いて税収も増えたし、金融資産持ってる人達や大手製造業の正社員は成長を実感できてるでしょう。その他国民は頑張ってインフレ税負担してね」というのがホントのところなわけです。

まあ百歩譲ってそういう輸出産業偏重の政策がアリだとしても、再分配で幸福度のメリハリをならすのが政治の仕事なわけで、どちらにせよ運のせいにしてお茶を濁したらいかんだろうというのが筆者の意見ですね。


一点だけフォローしておくと、「だからアベノミクスは失敗だ」という短絡的な意見には筆者は賛成できませんね。後述するように、すでに日本は「負担を分配するフェーズ」に突入しています。立憲民主党や共産党が政権とったところで(消費税や社会保険料、実質賃金の低下といった)何らかの形で国民の負担は年々増え続けるでしょう。

日本という国が緩やかな、でも果てしなく続く長い下り坂を下る機関車のようなものだと想像してください。誰が運転したってあんまり状況は変わらないはずです。そういう状況で「大企業の内部留保を財源にすれば楽して暮らせますよ」とか言っちゃう痛い政党は、筆者から見ると貧困ビジネスやってるようにしか見えません。

むしろ「アベノミクスで(名目の)賃金は上がりますよ!増税も先送り出来ますよ!」といって単細胞な有権者をここまで引っ張ってきた現政権はまだマシな方じゃないですかね。





以降、
サラリーマンが要求すべき経済政策
成長を実感する方法
 




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Q:「流動化した職場で負担が集中しすぎないためには?」
→A:「バリバリ働きつつモノ言う従業員になりましょう」



Q:「10年ぶりに再就職しようと思うのですが大丈夫でしょうか?」
→A:「中小や新興企業なら気にする必要はないでしょう」








雇用ニュースの深層

すっかりセピア色になった「高福祉国家を目指せ」論


日本がスウェーデンのような高福祉国になれなかったのは国民が見たいものしかみなかったせいです。




ポスト・アベノミクスは意外と明るい?

氏の言うように労働力の不足が生産性と労働環境を大きく向上させる兆しは、既に日本の随所に現れつつあります。







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