今週のメルマガ前半部の紹介です。先日、2020春闘で富士通が初任給の引き上げを発表し、その額のつつましさが波紋を呼びました。

【参考リンク】富士通、初任給1万円上げの波紋 デジタル人材に危機感


個人的には富士通よりも「抜け駆けだ!」と怒ってる他社労組幹部の器の小ささっぷりが泣けてきますね。まさに“コップの中の嵐”状態です。

米国なら優秀者には一年目から10万ドル超は当たり前と言われる現在、日本の電機というコップの中でいったい何が起こっているんでしょうか。いい機会なのでまとめておきましょう。


オッサン化する労組


先述の記事のスケールの小ささを笑う前に、まずは労組の現状を理解しておく必要があります。実はこの20年ほどの間に、日本企業の労組はものすごく大きな変化を遂げています。

それは一言でいうと“オッサン化”です。手元に資料がないので記憶ベースですが、筆者が在籍していた90年代は各社の平均年齢は30代前半~半ばだった記憶があります。

それが、20年経ってどうなったか。

日立: 42.1歳
東芝: 45.0歳
パナ: 45.6歳
三菱: 40.4歳
富士通: 43.2歳
NEC:  43.4歳

ソニー: 42.4歳

(四季報より。ソニーは電機連合非加盟)

もう完璧にオッサンだらけになっちゃってますね(苦笑)

だいたいバブル盛期の90~91年あたりに後先考えずに各社1千人前後採りまくる
→バブル崩壊後、92年、93年あたりに新卒採用見送る企業が続出
→その後、細々と採用数絞って氷河期世代爆誕
→そんな一方で定年だけは年金の都合で55→60→65歳と伸び続ける
→気が付いたら総オッサン化

という実に日本型雇用らしい流れですね。

筆者の同世代の知人にも「入社以来ほとんど後輩が配属されないもんだから45歳の今もずっと年下。永遠の若手状態だよ」とこぼしている人間、複数いますね。

と書くと「女性もいるんじゃないの?」と思う人もいそうですが、もともと日本型雇用は女性をあまり採らない上に結婚や妊娠を機に退職される(あるいはさせられる)方が多いので、年齢が上がるほどオッサン純度があがるわけです。

さて、この40代というのは日本型雇用的にいうと実に微妙な年代でもあります。日本企業の幹部候補選抜(要するに出世競争)は40歳までにほぼ終了します(順調に課長→部長と出世していく人も少数いますが彼らは組合を抜けるのでここでは無視します)。

日本型雇用には「すごい成果上げたからボーナス200%アップ!」みたいなアップダウンはほとんどないので、そこからは一種の無風状態が続くわけです。とはいえ、むしろ社会人的には40代以降に出費は増えるもの。

こうなると人材的には「新しいもの、リスクのあるものはやりたがらず、自分の賃金が減ることに対しては異常にセンシティブになる」傾向が強く出ます。

まとめると、グローバル化やGAFAの台頭で環境は激変しているのに、組合という存在は逆に保守化の度合いを強めているということです。電機は特にそうですが、これは他業種の労組にも程度の違いはあれ見られる傾向ですね。





以降、
オッサンたちは何を恐れているのか
初任給を100万円上げるより重要なこと








※詳細はメルマガにて(夜間飛行)








Q:「某社の初任給1万円はどのくらい効果がありますか?」
→A:「初任給引き上げ競争がスタートすれば、意義はあったんでしょう」



Q:「在宅勤務で生じる業務量の差はどうすべき?」
→A:「本人がどういう人材かで判断します」






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