今週のメルマガ前半部の紹介です。例によってまたトヨタなんですが、今度は学校推薦制度の全廃に踏み切るそうです。これ、間違いなく他社も追随するでしょう。理工系の新卒採用は今から数年で景色が一変するはずです。

【参考リンク】トヨタ、技術系新卒採用で学校推薦廃止 人材多様化へ

これは状況を考えれば当然の見直しだと思います。

そもそも学校推薦にはどういう意義があったのか、そしてなぜ見直さざるを得なくなったのか。いい機会なのでまとめておきましょう。日本企業の今後の採用戦略を知る上でも貴重な指針となるはずです。


学校推薦の光と闇


そもそも学校推薦というのはどういう仕組みなんでしょうか。ざっくり言うと、「企業から見て好ましいと考える理工系の学部学科に推薦枠をプレゼントすること」です。学卒はほぼ対象外で博士もまた別枠なので実質的に修士ですね。

偏差値の高い上位校が中心ですが、それほど高偏差値でなくてもOBがその会社で多く活躍していたり、大学がシステムや実験機器などで大口の契約を結んでいたりすると枠がもらえたりもします。まあその辺は企業により色々アレンジはされています。

就活の時期になると、指導教官が見込みのある学生を企業に推薦します。すると、企業は一応形だけの面接はしますが、原則として推薦された学生に内定を出すわけです。

大学としては、学生をきちんと専攻内容が活かせる職に就かせてやれるメリットがあります。「あの大学に行って〇〇を勉強すれば〇〇に就職できる」というわかりやすい実績は大学からすれば喉から手が出るほど欲しい武器なわけです。

また企業としても、求める専門性を持つ技術系の人材を安定的に確保できるメリットがあります。双方にとってものすごく大きなメリットですね。

むろんどんなシステムにもデメリットはあります。最大のデメリットはなんといっても「学生個人の選択肢が少なくなる」ことでしょう。要は大学と企業の都合で就活を効率化しちゃったわけですから当然ですね。

たとえば2000年代くらいまでは「本当は行きなくない会社だけど先生に半ば強制的に推薦されました」みたいな学生は普通にいましたね。推薦枠をもらっても消化できないと翌年以降に減らされる可能性があるためです。

「私の顔に泥を塗る気か!」とか「後輩の就職を潰す気か!」とか言われて泣く泣く行きたくもない会社に新卒カード使ったという人は、40代以上には結構いるはずです。今はさすがにないと思いますけど、自由応募での就活を一切認めていなかった学科もありましたね。

筆者も○〇大の理学部の学部生に自由応募で内定出したら工学部の先生からメチャクチャ怒られて謝りに行った記憶もあります。

さて、この学校推薦制度ですが、突き詰めればその根幹にあるのは両者の信頼関係です。大学「大事な教え子をずっと面倒見てくれるからこそ推薦するのだ」
企業「優秀な人材を推薦してくれるからこそフリーパスで内定だすのだ」

そしてその信頼関係を維持するには、以下の2つのハードルをクリアし続けることが不可欠です。

・学生にとって、推薦してもらう会社がとても魅力的な就職先であること
・その会社が、学生の専攻を活かせる職をずっと保証し続けられること

たぶん企業人事の人間に上記2条件を今もクリアし続けている製造業はどこか尋ねたら、ほとんどの人間は「トヨタ」と答えたはず。そのトヨタが学校推薦廃止するというのだから、衝撃を受けている人事の人間は多いんじゃないでしょうか。




以降、
企業と大学の信頼関係はとっくに崩壊していた
トヨタが廃止に踏み切った影響はメガトン級







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Q:「広範囲な業務をスムーズに引継ぎするには?」
→A:「職務ベースで判断して引き継ぐことです」



Q:「業務の割り振りはスキルと給料のどちらに沿うべき?」
→A:「そりゃスキルですね」





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